経営戦略を考える上では、まず論点を明確にする必要があります。
言い換えると、今の経営上の課題は何か?を示すということです。
それを示す有効なフレームワークとしてよく使われるのがSWOT分析です。
この記事では、そのSWOT分析について解説していきます。
SWOT分析とは
SWOT分析とは、自社の強み(Strength)、弱み(Weakness)といった内部要因と、市場や顧客獲得の機会(Opportunity)、脅威(Threat)といった外部要因をマトリックスにして分析する手法です。
機会(Opportunity) | 脅威(Threat) | |
強み (Strength) |
自社の強みで市場が要求している事業機会は何か?
(企業にとって最も環境に適合でき、独自性を発揮できる領域) |
自社の強みで脅威を回避できるか?
他社の脅威を自社の強みで事業機会にできるか? (強みで対処できないなら回避すべき領域) |
弱み (Weakness) |
自社の弱みで事業機会を逃さないか?
(企業の弱みが克服できれば、選択できる領域) |
自社の弱みに脅威が訪れる最悪の状態は何か?
(回避すべき領域) |
SWOT分析では、外部環境と内部環境の現状を抽出した上で、強みを機会に生かす、弱みと脅威の鉢合わせを回避する、強みを強化する、弱みを強みに変える、といったことを考えていきます。
SWOT分析の活用方法
SWOT分析で大事になるのは、自社の現在の強み・弱みと、外部環境の将来の機会と脅威を掛け合わせることです。こうすることで、自社として将来どのような強みを伸ばし、どのような弱みをカバーしないといけないかという経営戦略上の論点を明確にすることができます。
ここで抽出された論点をベースにして、具体的な問題解決手法を議論していくことになります。
また、SWOT分析は、以下ページで紹介しているような他のフレームワークと掛け合わせて活用することもできます。
個人でも活用できるSWOT分析
SWOT分析は、個人でも活用できます。一番多く使われるのは、就職活動または転職活動をするときです。先の例を個人用にアレンジすると以下のようになります。
機会(Opportunity) | 脅威(Threat) | |
強み (Strength) |
自分の強みで市場が要求しているもの何か?
(自分にとって最も環境に適合でき、独自性を発揮できる領域) |
自分の強みで脅威を回避できるか?
他人からの脅威を自分の強みで機会にできるか? (強みで対処できないなら回避すべき領域) |
弱み (Weakness) |
自分の弱みで機会を逃さないか?
(自分の弱みが克服できれば、選択できる領域) |
自分の弱みに脅威が訪れる最悪の状態は何か?
(回避すべき領域) |
就職、転職のときにもっとも重要なのは、自分の強みをより魅力的な就業機会に充てられるか?ということです。
魅力的な就業機会とは、人によってそれぞれで、年収の場合もありますし、自分のやりがいを見いだせる職場という意味もあるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。SWOT分析は、経営戦略上の論点を明確にできるフレームワークです。また、例にもあげたように個人にも適用することができます。
ぜひ、みなさんの会社、またはみなさん自身にSWOT分析をあてはめて、今後の課題となりそうな論点を見つけてみてください。