この記事では、おすすめのビジネス書の中から、一冊を紹介します。
本日は営業の極意を書いた書籍、「中小建設会社・運送会社の、手元に残る利益を2倍にする誰でもできる3つの方法とは」です。
この本は、私がツイッター上でフォローしている方で、プロフィール添削をしてくださった方でもある、たかさん(https://twitter.com/TKHREND)こと、遠藤尊弘さんの著作です。
本書の概要
家庭環境のトラブル、友人の死、一向に上がらない営業成績など、幼少のときから苦しい状況を抜け出させなかった遠藤氏。
さまざまな職を経て塾経営をしていましたが、そこもうまく立ち行かずに、もう人生ダメだと半ば自暴自棄になっている状況でした。
そんな折、塾を訪れた親子との会話をきっかけに著者のそれまでの営業手法の間違いに気づき、営業手法に開眼、以降は抜群の営業成績が挙げられるようになっていきます。
その手法を簡単に言うと、タイトルに記載した「モノを売る」ということではなく、「心を売る」ということです。
ツイッター上でも簡単に感想アップしています
ツイッタープロフィールを添削して頂いた、たかさん@TKHREND の著書を読了
苦しい体験の積み重ねから、見出した営業の極意は必見‼️
その極意はフォロワー増にもつながるエッセンスだと思います
詳しくは、たかさん@TKHREND のプロフィールをご覧ください
後日私のブログにも書評アップします
— セーシン (@n_spirit2004) December 29, 2018
印象に残った部分
印象に残った箇所を4つ抜粋します。
とにかく成功している人をパクる
成功者をパクるとは、やっていることを単に真似するのではなく、なぜそうしているのか?その根本にある思考・考え方をパクれという意味合いだと遠藤氏は言っています。
そうすると、仮にうまくいかなかったときにも、何が失敗だったのか?の振り返ることが可能になるというわけです。
人の役に立つ提案をする
先に書いたように遠藤氏は塾経営で行き詰まっていました。
そんなときに、訪れた親子に対して、自分の売り込みたいと思っていたこととは真逆のことを話して、親子を追い払おうとします。
ところが、その真逆の提案こそが、親子の気持ちを心を掴む提案だったのです。
ここで遠藤氏は、それまで自分本位に商品をアピールしていた過ちに気づき、人の役に立つことから考えて提案する手法に切り替えていくようになります。
自分の感想を述べるのではなく、相手の感想を引き出す
本の中で、こんな雨の日の会話の例があります。
「今日は雨が降って、じめじめして嫌ですね」
ところが、これは自分の感想であって、相手がどう思っているかに寄り添った言葉ではありません。
たとえば、「恵みの雨」と教わってきた農家の方にとっては、雨=嫌とは限らない。
そこで、「雨の日ってどう思いますか?」と聞いてしまうことを推奨しています。
こうすると、相手の感想を聞いてから話ができるので、相手に寄り添った会話になっていくということです。
マイナスをプラスで返す
マイナスの言葉をプラスの言葉に置き換えて返してあげるということです。
本書の例では、子供に対して「ゲームのやりすぎで勉強しない」というマイナスの言葉を、「ゲームを飽きないほどやれる集中力があるなら、勉強も面白ければ、もっと成績が上がる」というプラスの言葉に置き換えるというのがあります。
本書からの学び
遠藤氏が営業手法開眼のきっかけとなったのが、商品のよさを説明したい自分の視点ではなく、相手のニーズ・相手の視点に寄り添ってみたときでした。
そのためには、相手の状態を徹底的に理解する必要があります。
本ブログで、プレゼンの聞き手の状態を考えてからストーリー作りに取り掛かろうと書いていますが、まさにそれを営業場面でも愚直に考えてみようということが書かれています。
聞き手分析抜粋
- 聞き手は誰か?
- 聞き手の性格はどういう傾向か?
- 聞き手の立場は?
- 聞き手が今回の件に対して示す関心・興味は何か?
- 聞き手が今回の件についてどれだけ知っているか?
- 聞き手が今回の件でうけるメリット・デメリットは?
- 聞き手が今回の件でうけるネガティブな感情は何か?
- 聞き手と自分の関係は?
参照ページ:プレゼン資料の作り方
自分の利益を削っているという姿勢は相手にも伝わる
先に書いたように、塾の説明を受けに来た親子に対して、遠藤氏は自分が売り込みたい気持ちとは真逆の提案をし、その結果親子の入塾が決まりました。
その後、お母さんたちの口コミにより入塾者が次々に増えていき塾の経営を持ち直したそうです。
本書では触れられていませんが、私はその親子はこう考えたかもしれないと思っています。
「塾の利益を考えたら、もっと売り込みがあっても良かったはずなのに、自分達に寄り添って考えてくれた。この塾は、自分たちの利益ではなく、顧客の利益の考えてくれる塾なのだ」
こうして生まれた信頼関係から、営業マン代理として、他のお母さんにも推薦しようという気持ちになったのではないでしょうか。
自分達の利益を削って相手にサービスするというのは、口で言うほど簡単ではないですが、どんなに苦しくても顧客ファーストで考えることの大事さ教えてくれました。
営業の方だけでなく、仕事で行き詰まりを感じている方にも、一読をおすすめできる一冊です。