アマゾンの創設者として有名なのがジェフ・ベゾスです。
そのベゾスが、2013年に行われたインタビューの中で、Amazonの経営幹部の必読書としている3冊の本について語っています。
参考記事(英語):These are the 3 books Jeff Bezos tells his top execs to read
インタビュー(英語):Amazon’s Bezos: Control the ecosystem
今回は、このインタビューの中で語られた3冊を要約を交えて紹介していきます。
いずれも物事の本質をとらえた良書ばかりです。
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経営者の条件(ピーター・ドラッカー)
経営学者・コンサルタントとして有名なピーター・ドラッカーが1966年に発刊したエグゼクティブがするべき仕事をまとめた本です。
一般的にエグゼクティブというと、会社の中における重役で多くの部下を持っている人間のことを指しますが、ドラッカーはエグゼクティブのことを以下のように定義しています。
今日の組織では、自らの知識あるいは地位のゆえに組織の活動や業績に実質的な貢献をなすべき知識労働者は、すべてエグゼクティブである。組織の活動や業績とは、企業の場合、新製品を出すことであり、市場で大きなシェアを獲得することである。
(中略)
経営管理者のほとんどがエグゼクティブである。しかし現代社会では、経営管理者ではない者の多くもまたエグゼクティブである。
つまり、この本はホワイトカラー全般に向けて書かれた本になります。
ドラッカーは、まず成果を上げるリーダーは以下の8つ習慣について説明。
- なされるべきことを考える
- 組織のことを考える
- アクションプランをつくる
- 意思決定を行う
- コミュニケーションを行う
- 機会に焦点を合わせる
- 会議の生産性をあげる
- 「私は」でなく「われわれは」を考える
そして、エグゼクティブが成果をあげるための指針として以下の5つを挙げています。
- 普遍的な制約条件である時間の使い方を診断して、自由になる時間をまとめて管理する。
- 仕事ではなく成果に精力を向け、「期待されている成果は何か」からスタートする。
- 弱みではなく強みを基盤とする。自分、上司、同僚、部下について、強みを中心に据えて成果をマネジメントする。
- 1つのことに集中する。優先順位を決め、それを守るように自らを強制する。
- 成果をあげるような意思決定する。
さらにエグゼクティブがやるべき意思決定のプロセスについても、以下のように言及しています。
- 問題の種類を特定する
- 意思決定が満たすべき必要条件を明確にする
- 何が正しいかを知る
- 意思決定を行動に変える
- 結果をフィードバックをする
この他にも、ホワイトカラーやマネジメントの仕事のあり方を豊富な事例を付けて解説していて、50年以上前に書かれた内容であるにもかかわらず、現代にも通用する内容になっています。
仕事で成果をあげたいホワイトカラー全てにおすすめしたい一冊です。
ドラッカーの意思決定のプロセスは、以下の記事にまとめています。
イノベーションへの解(クレイトン・クリステンセン)
ボストン・コンサルティング・グループのコンサルタント、ハーバードビジネススクールの教員を歴任したクレイトン・クリステンセン氏が書いたイノベーションに対する一冊です。
前作、イノベーションのジレンマでは、従来ビジネスの延長にある持続的イノベーションと、従来ビジネスを根本から変えてしまう破壊的イノベーションについて解説していますが、本書では破壊的イノベーションを起こすための条件について書いています。
前半では、アイデアを破壊的戦略として形成するための3組の質問からなるリトマス試験紙を紹介。
- 金や道具がなくて、全く行わずにいたか、高いお金で専門家にやってもらう必要がある人が大勢いたか?不便な場所に行かなければならないか?
- 価格が安ければ、性能が少々劣っても喜んで購入する顧客がいるか?低価格でも魅力的な利益を得られるビジネスモデルになるか?
- このイノベーションは、業界の大手企業にとって破壊的か?
そして、市場の細分化セグメンテーションについても言及。
セグメンテーションをする際には、顧客の属性ではなく、顧客がしようとしている用事に着目して、用事という共通項でくくりだすことの重要性を説いています。
さらに、破壊的イノベーションを実現するための販売チャネルの選び方、供給に必要となる機能を全て統合するか一部を外注するかを判断する基準、組織マネジメントやトップマネジメントの役割についても言及しています。
イノベーションに関してはさまざまな本が出されていますが、本書はマーケティングから組織マネジメントまでを包括的に取り上げたバイブルとも言えるでしょう。
ザ・ゴール(エリヤフ・ゴールドラット)
イスラエルのエリヤフ・ゴールドラット博士が、自身の考えたTOC理論を描いた一冊です。
初版は1984年に発刊されましたが、日本語版の初版が出たのは2001年。
この理由についてゴールドラット氏は、「部分最適の改善能力が世界一の日本人にTOC理論による全体最適の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が引き起こし世界経済が大混乱に陥ってしまう」と述べています。
TOC理論は、それだけ普遍性の高い強力な理論とも言えますし、日本人が学ぶことで飛躍的な成長を遂げる理論とも言えます。
本書では、長引く採算悪化を理由に、突然、本社から工場閉鎖を告げられた機械メーカーの工場長アレックスを主人公として登場します。
閉鎖までに残された3ヶ月の間。
学生時代の恩師ジョナからTOC理論に基づいたアドバイスを受けながら、これまでの常識を覆す方法で再建に取り組んでいきます。
ザ・ゴールは、コミック版でも読むこともできます。
コミック版では、アレックスの代わりに日本人サラリーマン新城吾郎が工場再建へと挑みます。
大まかにTOC理論を把握したいと思うなら、こちらのコミック版の方がおすすめです。
なお、ザ・ゴールにはTOC理論を元に思考プロセスを説いた続編もありますので、あわせてご覧ください。(こちらもコミック版があります。)
なお、TOC理論の概要は、以下の記事にまとめています。
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