この記事では、おすすめのビジネス書の中から人・組織マネジメントに関するおすすめの本を16冊一挙紹介します。
▼この記事で紹介している本▼
マネジメント | 組織力を高める |
会社は頭から腐る | ウィニング 勝利の経営 |
戦略評価の経営学 | 4つのタイプ分け コーチングから生まれた熱いビジネスチームをつくる |
ヤフーの1on1 | プロフェッショナルの条件 |
企業変革力 | 結果を出すリーダーはみな非情である |
ザ・ファシリテーター | 影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか |
人脈力 | 社内を動かす力 |
起業家のように企業で働く | 採用基準 |
こんな人におすすめ
- マネジメントの基礎となる考え方を知りたい
- リーダーシップのあり方を学びたい
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組織マネジメントを学べる5冊
組織マネジメントの基礎を学べる5冊です。
マネジメント
マネジメントに精通する経営学者ピーター・ドラッカーの書いたマネジメントの基礎をまとめた本です。
本書では、マネージャーの仕事を、投入資源の総和よりも大きなものを生み出し、生産性を創造し、決定と行動において、ただちに必要とされているものと遠い将来必要とされているものを調和させることだと定義。
それを実現するための、マネージャーの仕事として次の5つを挙げています。
1.目標設定
2.組織構築
3.動機づけとコミュニケーション
4.評価
5.人材開発
この他、マネジメントの視点からの時間管理、トップマネジメントの仕事などがわかりやすく整理しています。
企業のトップはもちろん、各部門のトップから係長クラスまで、部下をマネジメントする立場の人におすすめの一冊です。
ちなみに、本書は「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」(通称:もしドラ)でも有名になりました。
こちらは番外編としてご紹介します。
組織力を高める
本書では、組織力=遂行能力×戦略能力とした上で、遂行能力と戦略能力を以下のように定義しています。
遂行能力
=業務を完遂する力、人材を育て、継続的に結果を残すための力
戦略能力
=ビジネスモデルを構築する力、組織、戦略ともに環境変化に適応させる力
組織力が弱い組織と強い組織を分ける差異を旧日本軍や民間企業を引き合いに出しながら組織力を高める、すなわち遂行能力と戦略能力を高めるための方法論を詳細に解説しています。
企業のトップマネジメントはもちろん、中間管理職にも大変オススメできる一冊です。
会社は頭から腐る
産業再生機構で経営及び企業再生に従事してきた冨山和彦氏が、会社がどのように崩壊するか、再生場面で人がどのように動くのか、その修羅場体験を元に記した一冊です。
人はインセンティブと性格の奴隷であるとして、それらは危機状態、極限状態になったときに極めて顕著に表れると説く一方で、そうしたことを肯定した上で、企業経営には臨むべきであるとしています。
戦略立案の章では、不変の要素である事業の経済構造に関して言及。
顧客や競合の変化に惑わされて、経済構造に反して戦略をとることで崩壊への道が始まるとも記しています。
企業経営者だけでなく、中間管理職に対しても非常に示唆に富む一冊です。
ウィニング 勝利の経営
グローバル企業GEのCEOを20年に渡って務めたジャック・ウェルチ氏が自らの経験に基づいてマネジメントの要諦を記した一冊です。
ミッション、バリューの重要性に始まり、人材採用・管理、キャリアへの向き合い方など、一流企業GEでキャリアをスタートして、生え抜きとして経営者にまで上り詰めたウェルチの哲学が満載です。
新人の社会人から経営者まで、幅広い層に対して大きな示唆を与えてくれます。
戦略評価の経営学
本書は、以下の3部構成からなっており、管理会計指標を構築、または改善しようとする際の最適なガイドラインになるでしょう。
- 戦略実行のための業界分析や組織デザインへの言及
- 業績評価システムやバランススコアカードなど評価のための手法紹介
- 目標設定方法や統制システムなどのコントロール面の手法紹介
管理会計の視点から組織マネジメントを考えたい方におすすめの本です。
人材マネジメントを学べる2冊
人材マネジメントは、個別性が高く、体系立てて整理された本が少ないのが実情です。
その中で、日々のマネジメントに役立つと思う2冊を紹介します。
4つのタイプ分け コーチングから生まれた熱いビジネスチームをつくる
人間のタイプを統計的な観点から4つのタイプに分類して、それぞれのマネジメントスタイルを考察した一冊です。
人間をそんなに単純に分類できるわけがないと思うでしょうが、意外とこの単純な分類から多くの示唆を得ることができます。
私自身、4つのタイプ分けを実際に運用してみた結果、以下のメリットがありました。
- 部下とのコミュニケーションがスムーズになった
- 部下が持つ自分にはない考え方に想像が及ぶようになった
人材マネジメントで悩む方の1つの指針になる一冊です。
以下の記事で、私の4つのタイプに関する活用事例を紹介しています。
ヤフーの1on1
本書は、ヤフーで実際に行われている1on1ミーティングについてまとめています。
私はこのブログでも1on1の効果を書いていますが、部下を相手に定期的に1on1ミーティングをやると、目に見えて部下の言動が変わりました。
本書からは、そんな1on1をどのように定着させて、どのように風土を変えたのかを垣間見ることができます。
部下の育成に悩む管理職のみなさんには、ぜひ一読してもらいたい一冊です。
こちらの本は、Amazonオーディブル(30日間無料体験)で聞くこともできます。
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リーダーシップを学べる8冊
自身のリーダーシップを磨くのに役立つ8冊です。
プロフェッショナルの条件
プロフェッショナルであることが強烈に要求される経営コンサルタントとして活躍してきたドラッカーが、プロフェッショナルに求められる条件を記した一冊です。
この本で興味深いと感じたのは次の2点です。
1.成果をあげる能力
成果をあげる能力は、知力ではなく、習慣的な能力の集積である。知力は基礎的資質、卓越した能力が必要なのではなく、成果をあげるための並の能力があればよい。
2.リーダーシップ
リーダーシップにカリスマ性は不要。リーダーシップは仕事であり、責任であり、信頼の賜物であり、リーダーシップを支えるのは一貫性である。
これらは多くのリーダーを見てきた私の経験から考えても、大変納得感の高い洞察だと思います。
本書には、プロフェッショナルという視点だけでなく、マネジメントやリーダーシップという視点での記述も多数あります。
したがって、コンサルタントのようなスタッフ型の働き方をしている方だけでなく、ラインの長として活躍されている方にも本書をおすすめできます。
企業変革力
企業を変革する上での要諦をまとめたコッターの名著です。
市場は成長期から成熟期に、ターゲットを国内からグローバルへと企業のあり方が変わってきている中で、多くの企業で「変革」というキーワードは外せないものとなっています。
本書では、企業変革が失敗する原因を踏まえて、企業変革の8段階のプロセスを提唱。
また従来求められていたマネジメント能力と、これから求められるリーダーシップ能力の違いやリーダーシップのあるべき姿にも言及。
変革を導くリーダーを目指す方におすすめしたい一冊です。
<8段階のプロセス>
・危機意識を高める
・変革推進のための連携チームを築く
・ビジョンと戦略を生み出す
・変革のためのビジョンを周知徹底する
・従業員の自発を促す
・短期的成果を実現する
・成果を活かして、さらなる変革を推進する
・新しい方法を企業文化に定着させる
結果を出すリーダーはみな非情である
幾多の修羅場を経験した冨山和彦氏が書いたリーダーのマインドセットに関する本です。
本書では、数々の企業再生現場での経験から導き出した「伸びる中間管理職」と「淘汰される中間管理職」の違いがまとめらています。
課長なら社長のように考えよ。
本書のコンセプトはまさにこの一言に集約されるのですが、そう考えるためのマインドセットとスキルが本書に書かれています。
すでに課長クラスの人、またはこれから課長になろうという20.代、30代にうってつけです。
ザ・ファシリテーター
本書の主人公は、今まで一度も開発者を経験したことがない女性。
その女性が、自分より年上の技術者達を束ねて目標に向かっていくという物語です。
やや現実離れしている感はありますが、逆にこんな状況でも優れたリーダーシップ、ファシリテーション能力があれば、道を切り開いていけるということを教えてくれる一冊です。
影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか
多くのビジネスパーソンに未だに読まれている名著です。
本書では、人がどのような心理で動かされるのかを次の6つのポイントで解説しています。
1.返報性
2.一貫性
3.社会的証明
4.好意
5.権威
6.希少性
本書では、承諾誘導のプロの事例に基づいて解説していますが、セールスマンに限らず、マーケティングプランを作ったり、組織や上司・部下を動かすためのテクニックとして使ったりすることもできるでしょう。
人脈力
元マッキンゼーコンサルタントの岡島悦子氏による人脈をつけるための指南書です。
本書では、抜擢される人材になるための方法論を解説。
以下、5つのポイントをあげています。
1.自分にタグをつける(自分が何屋なのか訴求ポイントをはっきりさせる)
- ○○○と言えば○○さんと想起してもらえるフレーズを作る
- 人脈の中の人の脳内検索にひっかかるようなタグを作る
- 自分が「どんな仕事のプロになりたいのか?」、「どんな領域なら人に負けないのか?」を明確にして、わかりやすい形でおぼえてもらう
2.コンテンツを作る(「お、こいつは」と思わせる実績事例を作る)
- 相手に「できそうだ」と思わせる「裏付け」となるわかりやすい事実やエピソードで客観性を立証する
3.仲間を広げる(コンテンツを試しあい、お互い切磋琢磨して、次のステップを共創する)
- 人脈をレバレッジし合える仲間を増やす
4.自分情報を流通させる(何かの時に自分のことを思い出してもらうよう、種を蒔く)
- 仕事の場やパーティーや飲み会で人と会った時など、多様なチャネルでコンテンツを発信する
5.チャンスを積極的に取りに行く(実力以上のことに挑戦し、レイヤーを上げる)
- 誰かに買いかぶられて、実力以上のことに挑戦する機会を積極的に取りに行く
- 活躍するステージのレベルが上がることにより、改めて自分のブランディングや能力開発をする
これからもっと上を目指したい方、なかなか抜擢されないと悩んでいる方におすすめの本です。
社内を動かす力
グロービス講師の田久保善彦氏が書いたミドルマネージャーが社内を動かすための心構えを記した一冊です。
会社で何かを成し遂げるためには、社内の人間に協力してもらって動いてもらう必要があります。
しかし、どうやったら社内の人間をうまく動かせるのか。
本書では、そうした悩みに答えてくれています。
- 人脈をつくり、信頼の残高を増やす
- 誰をどういう順番で動かすべきかプランを作る
- 小さな成功を積み重ね、抵抗勢力を減らしていく
- コミュニケーションを取り続ける
こうしたことを着実にやることこそが、社内を動かすコツだと説いています。
社内を動かしてプロジェクトを遂行したい方におすすめです。
起業家のように企業で働く
元マッキンゼーコンサルタントの小杉俊哉氏が書いた、リーダーを目指す人のためのマインドセットを解説した一冊です。
本書では、企業で働く人間にも起業家マインドが必要である説いています。
処理する、維持する、システムと組織構造に注目する「マネージャー」。
革新する、開発する、人に注目する「リーダー」。
この2つの違いを解説した上で、今後は仕事を自ら作り出して、結果まで含めて全ての責任を負っていると考える自律の必要性を示しています。
道なきところに道を作るリーダーを目指す人にはうってつけの一冊です。
採用基準
同じくマッキンゼーにて12年間採用を担当していた伊賀泰代氏が、人材採用にあたって重視していていたことをまとめた一冊です。
戦略コンサルタントに求められがちな地頭や論理的思考力よりも大切なものとして、本書では一貫してリーダーシップについて書かれています。
本書で書かれているリーダシップとは
- 目標を掲げる(ゴールをわかりやすく共有)
- 先頭を走る(私がやると言って声を上げる)
- 決める(十分な情報が揃っていなくても決める)
- 伝える(何度も繰り返し語り続ける)
そして、このようなリーダシップを獲得するための基本動作として以下の4つを挙げています。
- バリューを出す
- ポジションをとる
- 自分の仕事のリーダーは自分
- ホワイトボードの前に立つ
若手から中間管理職まで、リーダーシップのあり方を学びたい方におすすめの一冊です。
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以上16冊、どれもみなさんのマネジメント・リーダーシップスタイルと照らし合わせて読んでみることをおすすめします。
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