仕事ができる人になるためのスキル・マインドを1記事にまとめて、それぞれの概要を解説していきます。
詳細の内容は、各項目の個別の解説記事をご覧ください。
仕事ができる人とは
仕事ができる人を考える前に、仕事ができない人を考えてみましょう。
たとえば、インターネット上で「仕事ができない人」について調べてみると、次のような回答が出てきます。
同じ方法に固執して、時間が掛かることは忙しいからしかたないと思っている人。(引用元)
抽象的なコミュニケーションしかできない人、難しい問題が出てくると逃げちゃう人(引用元)
段取り下手、無計画、優先順位や仕事の軽重をつけられない(どうでもよいことに時間を費やす)、自分のすべき仕事を分かっていない。(引用元)
これら全て、仕事ができない人の特徴だと思います。
つまり、これの逆が仕事ができる人の特徴になりますが、あえて少し広い定義をすると、仕事のできる人とは「高い生産性で組織の業績目標を継続的に達成に貢献できる人」ではないでしょうか。
この定義を丁寧に要素分解すると、次のようになります。
仕事ができる人とは?
- 自分の業績目標を達成できるのは当たり前で、組織全体の業績目標の達成にも貢献できる人
- 偶然1回できるだけではなく、継続的に達成に貢献できる人
- 高い生産性で効率よく目標を達成できる人
上に挙げた「仕事ができない人」の逆の行動をとると、必然的にこうした結果がついてきます。
だからといって、「明日から、その行動を直せ!」と言って、明日から直るのであれば誰も苦労しません。
行動を直すためには、一定のスキルや知識が必要になってくるのです。
では、仕事ができる人になるために持つべきスキルとは何なのでしょか?
仕事ができる人が持つ10個のスキル
ここからは、仕事ができる人が持つスキルを具体的に見ていきましょう。
スキル1:PDCAを意識して素早く回せる
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(点検)、Action(是正)という一連の動作のことです。
不確実性の高い環境においては、PDCAをいかに素早く回すかがビジネスの成否を分けると言われていますが、仕事ができる人はPDCAを意識して、かつ素早く回すことができます。
スキル2:書類を効率よく作成できる
仕事において書類作成は避けて通れないものです。
報告書、稟議書、議事録など、さまざまな書類がありますが、仕事ができる人は、これらの書類の目的を適切におさえて、その目的に対して過不足なく素早く書類を仕上げるスキルを持っています。
以下の記事に、報告書、稟議書、議事録について、それぞれの作成の肝をまとめています。
スキル3:マルチタスクを排除できる
仕事ができる人は、マルチタスクができる人と思われがちですが、実は全く逆です。
なぜなら、マルチタスクになると一つひとつの仕事に集中できる時間が短くなり、それぞれの仕事を完成させるのに時間もかかり、品質も悪くなってしまうからです。
仕事ができる人は、一つひとつの仕事に集中できる時間をきっちりとり、順番に片付けることで短い納期と高い品質の両立ができているのです。
マルチタスクの弊害と、マルチタスクを防ぐための方法論であるWIPボードについて以下の記事に書いています。
チームでも個人でも使える考え方です。
スキル4:やらないことを決められる
仕事ができる人は、常に優先順位をつけて仕事をしますが、その中でやるべきことよりも、やらないことを上手に決めていきます。
「この仕事は、今すぐやらなくてもよいので、後で集中できる時間にまとめて処理しよう」
「今日1日のうちやらないことを決めよう」
このような具合で、やらないことを仕訳して決めていける力を持っています。
やらないことを決めて優先順位をつける考え方を以下の記事に書いています。
スキル5:段取りがうまい
仕事ができる人は、段取り上手でもあります。
段取りを上手に組むことで、仕事を始めてから「あれを忘れていた!」とか、「これも準備しておくべきだった」といったことがなくなり、仕事を集中してスムーズに進められます。
段取り力を高めるための肝は、ゴールを定義して、ゴールから逆算してゴールまでのプロセス(タスク)を考えることです。
段取り力の高める具体的な方法を、以下の記事に掲載しています。
スキル6:会議を効率よく運営できる
仕事ができる人は、会議の運営も効率的です。
会議を運営する力には、その場でアドリブを効かせて対応する能力もありますが、それ以上に事前の準備をしっかりできる能力の方が重要です。
以下、【会議の効率化】運営・進め方13のポイントには、会議を効率よく実施するための13個のポイントを書いています。
スキル7:重要な点に集中できる
日々のやらなければならない仕事は1つや2つではなく、5個も10個もあることは珍しくありません。
仕事ができる人には仕事が集まるので、なおさら抱える仕事が多くなります。
その中で仕事ができる人は、どのタスクが今最も重要なのか、同じタスクの中でも何からを手をつけることが最も大事なのかを見極める力を持っています。
そして、一番重要なことに集中して解決すれば、付随する多くの問題が解決できることを知ってます。
こうしたコア問題のことをボトルネックと言いますが、TOC理論を学ぶとボトルネックを見つけて、そこに集中することの重要さを明確に理解できるようになります。
スキル8:意思決定が早い
仕事ができる人は、意思決定も早いです。
むやみに意思決定を遅らせることは仕事の品質を損なうことだと知っているからです。
一方で、安易な意思決定をしないようにも心がけています。
意思決定に関しては、経営学者ピーター・ドラッカーが、ホワイトカラー向けに書いた本の中で解説している意思決定のプロセスが参考になります。
スキル9:関係者と良好な関係を作れる
仕事ができる人は、関係者と良好な関係を作るのにも長けています。
仕事は1人では完結せずに、自分の前工程と後工程の人が初めて自分の仕事が成り立っていることを理解できているからです。
言い換えると、前工程と後工程の人が自分の仕事とどのようにつながっているのかがわかると、誰でも関係者と良好な関係を築けるようになるということです。
そのための方法論としてCCPM(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)があります。
CCPMを使うことで、関係者同士の仕事の関連性を明らかにでき、従来よりも高い目的意識を持って仕事をできるようになります。
また、関係者との良好な関係づくりのためには、根回しも大事になります。
ロジハラをせずに、相手を上手に動かすことにも長けています。
スキル10:失敗からも上手に学ぶ
仕事ができる人は、失敗からも上手に学ぶことができます。
失敗をすると、ついつい他人のせいにしたり、自分で抱え込んだりしてしまいますが、それだと建設的な解決策を導き出したり、失敗を知恵に転換させたりすることが難しくなります。
失敗をしたときに大事なのは、他人のせいにも、自分のせいにもせずに、前提条件の間違いが何だったのか?を注意深く検証してみることです。
以下の記事に、失敗を次に生かすための具体的な方法論を書いています。
仕事ができる人が持つ5つのマインド
これまで挙げたスキルに加えて、以下のマインドがあると鬼に金棒です。
マインド1:勉強をする
仕事ができる人は、例外なく勉強をしています。
勉強を積み重ねることが将来的に大きなリターンになって返ってくることを知っているからです。
しかも、一度勉強を積み重ねて仕事ができる人になると、まわりの人が簡単に追いつけなくなります。
「何を勉強してよいかわからない」
という方もいるかもしれませんが、社会人におすすめ勉強ジャンルに、どんな社会人にも必要になる勉強すべき分野を挙げています。
マインド2:無駄な残業をしない
仕事ができる人は、スキルを駆使して仕事を効率的に終わらせた上で、残業をしないように心がけています。
なぜなら、だらだら残業をしても仕事の成果につながらないばかりでなく、体力を消耗して仕事のパフォーマンスを下げることがわかっているからです。
以下の記事で詳しく解説しています。
マインド3:最悪のことを常に想定する
仕事ができる人は、厳しい局面においてもポジティブですが、それは単に能天気なのではなく、最悪の事態を想定してそれ以上悪いことは起きないという腹の括りができているからです。
以下の記事で詳しく解説しています。
マインド4:リスクをとろうとする
仕事ができる人は、自分に自信があるので、リスクを積極的にとろうとします。
なぜなら、大きなリターンは、多少のリスクをとらないと得られないと知っているからです。
以下の記事で詳しく解説しています。
マインド5:無駄に頑張っているアピールをしない
仕事ができる人ほど、無駄に頑張っているアピールをしません。
なぜなら、仕事ができる人は、仕事は頑張って度合いではなく、成果・アウトプットによって評価されることを知っているからです。
もちろん、自分が出した成果に対しては上手にアピールすることもあるでしょうが、少なくとも「私はこんなに頑張っていますよ」というアピールはしません。
昔は頑張っているアピールで評価されることもありましたが、これからの時代には通用しない方法だと思っておいたほうがよいでしょう。
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