海外との仕事・語学

15ヵ国以上の外国人と仕事をして学んだ8つのこと

私はこれまでの15ヵ国以上の外国人と一緒に仕事をしていきました。国別にみると、以下のようになります。

アジア・パシフィック
日本、韓国、中国、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピン、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、インド

米州
アメリカ、メキシコ

欧州
ドイツ、フランス、イギリス、オーストリア、ポルトガル

今日はそんな私が外国人との仕事を通じて学んだことを書いていきたいと思います。

15ヵ国以上の外国人と仕事をして学んだ8つのこと

学んだことを8つにまとめたツイートがこちらです。

ひとつずつ詳細を見ていきます。

どこの国もユニーク

よく日本はユニークだと言われます。

たとえば、働き方に関しては、休まない、残業することが美化される、などがあります。家族より仕事とか、単身赴任、上下関係が厳しいなどもあります。

しかし、私の経験では、どこの国もユニークな部分があります。

たとえば、韓国は日本以上に上下関係が厳しくて、部下がボスにものを言う雰囲気は少ないです。中国は業種によって、特にIT系は日本人以上に猛烈に働いています。

ベトナムはベトナム戦争でアメリカに勝ったことを誇りに思っている人は多いですし、タイは悲しいことがあっても基本的にみんな笑顔です(笑顔でいるように教育されているので)。

ドイツは比較的何でもきっちりしていて、就業時間規制が厳しいですし、アメリカは大らかで自主性を重んじます。

また、国というくくりにはできないくらい個人のバラツキの大きい国もあります。特に人口が多く国土の広いアメリカや中国はその傾向が顕著です。

したがって、日本だけがユニークと考えるのではなく、みんなユニークだという認識をもつべきでしょう。

欧と米は一括りにできない

欧州と米国も一括りにはできません。

ドイツ人をアメリカ人と一括りで話すとドイツ人に怒られます。

どのように違うのかは、さまざまありますが、語弊を恐れずに一般化すると、アメリカは大らかで大雑把ですし、欧州はアメリカとも違いますし、ドイツとフランスでも随分違います。

ドイツとアメリカの違いは以下の記事にもまとめたので、あわせてご覧ください。

経験から感じたアメリカ人・ドイツ人の仕事における考え方の違い日本ではよく欧米という形でヨーロッパとアメリカを一括りします。 しかし、アメリカ企業、ドイツ企業それぞれと仕事してきた私の感覚から...

違いがあるから会話が大事

このようにユニークで違いがあるから会話が大事になります。

特に人は違って当たり前という前提を共有しているアメリカや欧州の人達は、要求をきちんと伝えて会話をして解決を図ろうとします。

このような互いの暗黙の背景を共有していないローコンテキストの文化といいます。

これは世界の人達と仕事をする上で日本人の苦手なところで、何も言わなくてもわかってくれるだろうと思っていると確実に誤解されます。

よくあるのが以下のような誤解です。

  • 会議で何も言わなかったから、こちらの話したことに合意した(実際はただ聞いていただけ)
  • 会議で何も言わないなんて全く主体性がない(実際は途中で口をはさむと申し訳ないと思っていただけ)
  • 笑顔でOKと言ったので、こちらの提案に合意した(実際はわかったの意味でOKと言ってしまった)

日本だとこうしたことを表情や空気で読み取ります。

今のOKは本当の意味でOKではないななどのように。

しかし、ローコンテキスト文化の人達は、人は違って当たり前だと思っているので、きちんと反論しますし、OKならそれをわかりやすく表明します。

そして、不一致点があるなら、きちんと会話をしてお互いの一致点を見つけようとするのです。

仕事では数字と論理が大事

お互いの暗黙の文化が異なると、仕事では何か統一した基準が必要になってきます。

そのときに役立つのが、数字と論理です。

グローバルの共通言語は英語ではなく数字だと言っていた人もいました。

それくらい世界の人達を相手にするときは、数字で話をすることが極めて大事ですし、数字で語るのがプロフェッショナルです。

たくさんありますではなく、100個以上あります、競合よりも多いですではなく、競合の2倍あります、というような感じです。

そして、もうひとつは論理です。

グローバルの場で訓練された人たちは、以下のように話をします。

結論、理由、理由を示す具体例、最後にもう一度結論

これは話し方の一例ですが、その他にもピラミッドストラクチャーやロジックツリーのような基本となる論理思考のツールをおさえておくと、話がスムーズに進みます。

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専門性のある人が尊敬される

世界の人と仕事をするときに重要視されるのが専門性です。

これは英語よりも優先順位の高いものです。

なぜなら、世界の人達は、「あなたはどんな価値を提供できる人なのか?」を一番に見ているからです。

たとえ英語が流暢にできたとしても、専門性が低いというと、提供できる価値が少ないと見なされてしまいます。

一方で、多少英語ができなくても、専門性の高い人は、みんな耳を傾けて話を聞こうと思うのです。

以下の記事でもグローバルで仕事をする上での専門性の重要性を書きましたので、あわせてご覧ください。

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英語は非ネイティブの方が多い

世界では非ネイティブの英語話者の方が多いです。

先ほど私があげた国を見てみると、英語が公用語の国はアメリカ、イギリス、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、インドです。

しかし、シンガポールやインドの英語は、いわゆるアメリカ英語やイギリス英語とは異なる発音、喋り方をする英語です。

加えて、東南アジアや中国の人は英語が話せる人でも、難しい言い回しはわからないという人が多くいます。

このように非ネイティブの中で英語を使うときは、ネイティブが使うよな格好良い表現を使っても理解できないので、極力平易な英語を使ってコミュニケーションをとる必要があります。

日本人は仕事の品質に誇りをもってよい

私は、これだけの国の人達と仕事をしてきた中で、日本人は勤勉、真面目で、仕事の完成度は極めて高いと感じています。

まず納期をきちんと守る上に、最低でも人から言われたレベルのことはやろうとする人が圧倒的に多いです。人によってはそれ以上のアウトプットを出そうとします。工場のような末端の現場レベルでの改善にも積極的です。

ボスに言われたことをやるのが現場の仕事、仕事は終わってなくても帰るのが前提になっている国とはかなり差があります。

もちろん、ここも個人差はあるのですが、全体の傾向としては日本は末端レベルの従業員まで比較したときに、仕事のレベルの平均値が圧倒的に高いのは間違いありません。

会議の場で自己主張すべき

そんな品質の高い仕事をする日本人なので、もっと会議の場では自己主張すべきでしょう。

先日以下のようなツイートもしています。

アメリカ人だと、黙って話させるわけにはいかないと思ったら、これくらいのことを言います。

日本人だとツイートしたように、笑顔で「そうですね、一度検討してみます」とか言ってしまうでしょう。

しかし、もし自分のやっている仕事に自信を持っているのであれば、アメリカ人くらい言い放つのが正しい姿だと言えるでしょう。

まとめ

以上が外国人から学んだ8つのことです。

  • どこの国もユニーク
  • 欧と米は一括りにできない
  • 違いがあるから会話が大事
  • 仕事では数字と論理が大事
  • 専門性のある人が尊敬される
  • 英語は非ネイティブの方が多い
  • 日本人は仕事の品質に誇り持ってよい
  • しかしもう少し会議の場で自己主張すべき

外国人と仕事をすると、さまざまな学びがあります。

私は、日本人がもつ本来の良さ(ここで書いた仕事の品質)に、ここに書いたような学びが加わると、多くの日本人がグローバルでも一目置かれる存在になっていけると思っています。

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