QC7つ道具とは、QC(Quality Control 品質管理)場面でよく使われる7つのツールの総称のことです。
7つ道具は具体的に以下の7つになります。
特性要因図
特性要因図とは、特性(品質)に影響している要因を視覚的にわかりやすくまとめた図です。特性要因図は魚の骨の形をしているからフィッシュボーンチャートととも呼ばれます。
下図は作業現場で事故が発生したときの特性要因図の例です。
発生事象に対して太い背骨の伸ばして、そこから枝のように骨を伸ばしてその先に大まかに分類した要因を書きます。さらにその骨からさらに枝を伸ばして具体化された要因を書いていきます。
パレート図
パレート図とは、問題の原因を頻度の多い順に並べて、問題把握や解決策の検討を行うために活用するグラフです。
パレート図に関する解説はパレート分析、作り方はパレート図の作り方をご覧ください。
散布図
散布図は、2つの要素の間の相関関係を見る場合に使います。
たとえば、下の例の場合企業規模とROAには相関関係があると言えそうです。
実際に相関があるかどうかは、相関係数を求めることによって判断します。
QC場面では、相関関係がある場合は片方の要素を、もう一方の要素の代用特性として管理する場合があります。
ヒストグラム
ヒストグラムとは、ある一定の範囲で区切った間隔の中でその範囲に入るデータの個数がいくつかあるかを示すグラフです。QCではバラツキの分布状態から異常がないかをチェックするために用いられます。
ヒストグラム階級の取り方は、スタージェスの公式が参考になります。詳しくは統計の基礎的手法をご覧ください。
グラフ・管理図
グラフはデータを視覚的に表現することで、問題をいち早く認識できるようにするためのツールです。
管理図とは、目標に対する日々のバラツキを管理するためのツールです。QCでは、工程内の異常を察知するためのツールとして用いられています。
下図は目標歩留り99%で工程管理をする場合の管理図の例です。
チェックシート
チェックシートとは、調査や点検に必要な項目をチェックするためのシートです。下図に簡単なチェックシートの例を示します。
層別
層別とは、影響因子によって結果を分けて表示することです。
たとえば、下図の損益分岐点がある会社の4月~9月のものだとします。
しかし、7月に将来の売上拡大のために大きな設備投資をしていたとすると、コストへの影響因子が異なるので、これをさらに下図のように4月~6月と7月~9月に分けます。そうすると、費用構造の変化を一目瞭然で把握できるようになります。