海外に出張するときに心配になることの一つが、現地での通信手段ではないでしょうか。
この記事では、海外で携帯電話を使って通信できるようにするための3つの方法と、100回を超える海外出張の中で感じた場面別のおすすめを紹介していきます。
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方法1:携帯電話のローミング機能
実はスマホには、ローミング機能がついていて、この機能をONにすることで、そのまま海外でも通話をしたり、メッセージをやりとりしたり、ネットを見たりすることができます。
大手の携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)では、定額でのローミングサービスを用意しているので、昔の携帯にあったような通信料が何十万円とかになることは基本的にはありません。(出張先が定額サービス対象エリアかは事前に確認必要です)
iPhoneだと「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」から入ってONにすることができます。(通常、初期状態はOFFになっています)
ローミング機能にはデメリットも多い
手続きをせずに海外で携帯を使えるのは便利ではありますが、一方で携帯電話でのローミングにはデメリットも多いです。
- 現地の定額サービス対象キャリアに接続する必要がある
- 料金が高い
- 個人携帯でローミングを使うと、経費精算が面倒になる
たとえば、料金に関しては、以下のとおり1日あたり980円~1,980円必要です。
2023年1月時点の定額パケット放題の料金
- au:480円/日 (世界データ定額の場合) au公式ページ
- ドコモ:980円/日 (24時間プランの場合) ドコモ公式ページ
- ソフトバンク:1,980円/日(25MBまで) ソフトバク公式ページ
もし個人の携帯でローミングする場合、会社経費としての精算も面倒になってしまいます。
ただし、携帯キャリアをahamo(アハモ)なら追加料金なしでローミング可能に!
携帯キャリアの電波を使ったローミングには、さまざまなデメリットがありますが、唯一の例外があります。
それが、NTTドコモが2021年3月に開始したオンラインのみで受付をする格安サービスahamo(アハモ)です。
ahamoは、月々の利用料2,700円(税抜)で、5分間までの通話は何回でも無料で、データ容量を30GBまで使えるのが売りですが、この30GBまでのデータ容量が海外のローミングに追加料金なしで適用されるのです。
auもソフトバンクも、ネット受付のみの格安プランを出していますが、海外利用を追加料金なしで対応しているのはahamoだけです。
出典:ahamoの公式ページ
このローミングは、15日を超えて利用する場合は速度制限がかかるというデメリットもありますが、短期出張であれば問題なく使えるレベルです。
以下地図の緑の国と地域(82の国と地域)で使えますが、見るとわかるように主要なエリアはほぼ網羅できています。
出典:ahamoの公式ページ
30GBだと足りなくなることもあるのでは?
と思う方もいるかもしれません。
しかし、大容量のデータはホテル等のWIFIを使う前提であれば、30GBもあれば十分です。(実際、私は日本では、自宅にいるときはWIFI、外ではahamoの回線を使っていますが、1ヶ月使ってもデータ容量は10GB程度です)
海外出張をするビジネスパーソンにとっては、格安プランで携帯料金を節約できて、かつ海外でも追加料金なしで使えるahamoに乗り換えてしまえば、一石二鳥ということになります。
「ちょうど携帯を買い換える予定だった」
「今使っているキャリアの契約期間が切れるところだった」
このような人には、WIFIルーターやSIMカードも必要なくなるahamoがおすすめです。
ドコモユーザーなら、身分証明書とクレジットカードがあれば、今すぐahamoに切り替えることができます。(他社から乗り換える場合は、dアカウントと、MNP予約番号を取得する必要があります。MNP予約番号はお使いのキャリアのショップで取得できます。)
▼▼公式ページから申し込む▼▼
方法2:レンタルWIFI(出張頻度が少ない人向け)
いくつかのデメリットがあるローミングに比べると、出張頻度が少ない人におすすめできるのがレンタルWIFIです。
たとえば、「イモトのWIFI」だと、利用料金は680円~1,580円/日程度です。(渡航する国や接続プランによって異なります。)
あわせてポケトークや携帯充電池をオプションで借りることもできます。
これまで何度も使いましたが、困ったことはほぼなかったです。
一度タイに渡航中に接続不良に陥ったときも、サポートに電話したら「電源を切って、SIMカードを抜いて、拭いて入れ直してください」とガイドがあり、そのとおりにしたら治りました。
そのときのサポートの人は、本当に丁寧で、迅速に対応してくれました。
ネット上でも悪い評判は見当たりませんでした。
私、毎回イモトのWi-Fiです。
にんじゃWi-Fiとか他にもあるようですが、何せイモト嬢のビジュアルのインパクトで(圧に負けた😂)
— mariccamaricca (@kaori_violet) June 5, 2019
テレコムスクエアなど、他のサービスも20回以上使ってきましたが、内容に差異はなかったので、初心者の方はイモトのWiFiを選んでおけば間違いないでしょう。
方法3:SIMフリーWIFIルーター(出張頻度が多い人向け)
最後は頻繁に出張する方向けの方法です。
私もここ最近はずっとこの方法を使っています。
それはSIMカードと、SIMフリーWIFIルーターの組み合わせです。
私のおすすめセットは、こちらです。(写真は欧州出張用のセットです)
この組み合わせならSIMカードを挿すだけで、面倒な設定なく現地で使うことができます。バッテリー容量も大きく丸1日電源ONにしていても電池が無くなることがなありません。加えて、スマホの充電用バッテリーとして使うこともできる優れものです。
SIMカードは、渡航国によって異なりますが、1週間で800円~1,500円程度です。
最初にWIFIルーター(13,000円くらい)に投資してしまえば、レンタルWIFIよりはかなり安く済ませることができます。
たとえばSIMカードが約1,300円のシンガポールの場合、1回あたりの出張が4日間と考えると、4回以上出張する機会があるのなら、WIFIルーター+SIMカードの方がお得になります。
WIFIルーター自体はどこの国でも使えるので、シンガポール以外でも合計で年4回×4日間程度なら1年で元がとれます。
なお、私が実際に使っているWIFIルーターは以下の機種ですが、魅力はバッテリー容量です。
1日使っていてもバッテリー容量がゼロになることはないだけでなく、その容量を活かしてスマホの予備バッテリーにもなってしまいます。
海外渡航していると移動距離が長くなることもあって、私も中国などだと4-5時間電車に乗って移動することもありますが、このルーターだとスマホに充電しながらでも安心して使えます。
私は頻繁に行くので、予め行くことがわかっている国のSIMカードをまとめ買いして、キャリーバッグの中に常時入れてあります。
まとめ
以上が海外で携帯電話をネット接続するための3つの方法でした。
- ローミングだと付属機器がいらないかわりに、値段が高くて、経費精算も面倒。
- 出張頻度が少ない人には、レンタルのWIFIルーターがおすすめ。ポケトークや携帯充電池などの付属機器もあわせてレンタルできる。
- 出張頻度が多い人には、SIMフリーWIFIルーターがおすすめ。SIMカードが安いので、頻度が多ければ、WIFIルーターの初期投資をすぐに回収できる。
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