「毎日がつまらない」、「人生がつまらない」と思う40代男性は少なくありませんが、「つまらない」と感じる原因の大半は仕事です。
なぜなら、世の中にある大半の仕事はクソ仕事と呼ばれるものだからです。
この記事では、40代になって毎日がつまらない原因と対策について、40代になった私の経験から解説していきます。
毎日がつまらないと感じる主な原因は仕事
毎日がつまならいと感じてしまう主な原因は、仕事です。
こちらの調査によると、40代を含む中年男性の72%は毎日がつまらないと思っているそうです。
35~49歳の中年男性300人に聞いたところ、普段の生活で「つまらない」と感じる頻度が「増えている」「どちらかといえば増えている」と答えた男性は、実に全体の72%。
この調査には続きがあって、以下のように書かれています。
中でも約半数の男性が、つまらない原因は「仕事」にあると答えている。
40代だと生きている時間の大半が仕事でしょうから、つまらない原因の半分が仕事というのは納得できます。
仕事がつまらない原因として、「毎日が同じことの繰り返し」、「上司から評価されない」などさまざまなものがありますが、実際にはもっと構造的な問題が大きいです。
それを次の項目で書いていきます。
世の中にある大半の仕事はクソ仕事
仕事がつまらない原因は、そもそもの仕事がクソ仕事だからです。
このクソ仕事という言葉は、イギリスの社会人類学者デヴィッド・グレーバーの著書『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』の言葉からきています。
本書によると、モノやサービスが過剰になっている現代では、困りごとに対する解決策自体が一般化しているので、その解決策を生み出す仕事の意味合いが薄くなっているのだそうです。
つまり、解決策を生み出す意味合いの薄い仕事=クソ仕事だといっているのです。
たとえば、以下のような仕事はクソ仕事である可能性が高いです。
- 毎日一生懸命頑張って残業して作ったものが、他社のコピー品だった。
- 本当は他社よりも劣る製品なのに、会社のために一生懸命お客さんに売り込んでいる。
もしかしたら、以下のような仕事もクソ仕事かもしれません。
- 出来上がる成果物には大した違いがないはずなのに、やたら細かい上司のために資料の「てにをは」を入念にチェックしている
- 本当はもっと早くやれるはずなのに、手続きに時間がかかる
このように、そもそも目標としていることに魅力を感じないとか、目標よりも手段ばかりが問われるようだと、毎日がつまらないと感じるのは必然でしょう。
あとは、なぜ私がわざわざそれを??という仕事もクソ仕事かもしれません。
以下のようなことです。
部長同士で一言電話で話をすればすぐに解決するのに、わざわざ部下同士を話し合わせて、双方が部長にお伺い立ててというケースがよくあるけど、部長の価値は問題を部下よりも早く解決できることなのに、そういう業務を部下に延々とやらせるなんて職務放棄以外の何者でもないよな。
— セーシン (@n_spirit2004) October 18, 2021
人生の終盤で最も後悔すること【もっとチャレンジし、もっと正直でいればよかった】
70代、80代を対象にしたこちらの調査によると、
人生での後悔の1位は「チャレンジしなかったこと」
だそうです。
記事の内容を一部抜粋すると、
それは、「チャレンジしなかったこと」なんですね。できたかできないかではなく、頑張ったか手を抜いたかでもなく、チャレンジせずに手をこまねいてしまったことを後悔しているんです。
とのことです。
同じように、アメリカで80代を対象としたアンケートでも、人生での後悔の1位は「チャレンジしなかったこと」となっています。
色々なしがらみや、そして勇気を出して挑戦できなかった・・なぜあの時チャレンジしなかったのか・・・人生の終盤になっての後悔の一番です
この気持ちは、40代にもなると何となくわかるのではないでしょうか。
私は40代になるまでさまざまな挑戦してきたつもりでしたが、それでも「◯歳のときに借金してでもあれをやっておけばよかった」とか、「あのときに、手を挙げておけばよかった」とか、後悔することはゼロではありません。
であれば、70代、80代になって体力が衰えてくると、なおさらそういう気持ちになってしまうのでしょう。
また、ブロニー・ウェアの著書「死ぬ瞬間の5つの後悔」では、死を間近にした人の5つの後悔として、以下のことを挙げています。
- もっと自分自身に正直な人生を生きればよかった
- あんなに働かなければよかった
- もっと自分の気持ちを素直に伝えればよかった
- もっと友だちづきあいをしておけばよかった
- もっと幸せになることをあきらまなければよかった
自分の意思を殺して、クソ仕事のために時間を使うくらいなら、もっと自分の気持ちに素直になって、さまざまなことに挑戦するのがよいのかもしれません。
自分が守っているものを1つだけ捨てる勇気
チャレンジが大事だからといって、いきなり「挑戦しましょう」と言われても難しいはずです。
人間は新しく何かを始める前に、何かを捨てないといけないからです。
人それぞれキャパシティが決まっていますから、今入っているものを捨てない限りは、新しいものは入ってきません。
では、何を捨てるのか?という話です。
いきなりお金とか、家族とか、大それたものを捨てることはできないでしょう。
ですので、人生の中で「取るに足らないはず」と思えるものを捨ててしまうのがよいでしょう。
たとえばサラリーマンだと、以下のようなものです。
- 出世、役職、肩書き
- 今までの経験からくるプライド
- 過去の成功体験
- 既得権益
40代で管理職をやっている人だと、
「俺は今課長だから、せめて部長くらいには」
と思うかもしれません。
しかし、広い世界に比べると、会社での役職など本当にちっぽけなものです。
私もサラリーマン時代は、それなりに出世を目指していましたし、そこそこの地位までいける自信はありました。
しかし、転職してその後会社を辞めて独立してみると、「会社の中の役職なんて、世の中ではほとんど意味がないよな」と思います。
独立して営業するときに「◯◯社の部長をやっていました」などと自己紹介したところで、「だから?」と思われて終わりです。
そう考えると、サラリーマンとしての役職やポジションへのこだわりは早く捨てたほうが、肩の力が抜けて毎日を楽しめる土壌が早くでき上がります。
いずれにせよ今までのキャリアで得たものの中で、20年後、30年後の自分から見て必ずしも大事とは思えないものを捨ててみてはどうでしょうか。
リスクを最小化する小さな一歩
いくら挑戦が大事、守っているものを捨てるべきとは言っても、いきなり大きな挑戦は避けた方がよいでしょう。
たとえば、私は40代で転職や起業を経験していますが、それが万人に適しているとも思えません。(とはいえ、求人サイトへの登録はタダなので、登録することで今のクソ仕事から抜け出すチャンスは訪れるかもしれません)。
手軽な方法として、クソ仕事はクソ仕事と割り切って、仕事以外の生活を楽しむ方法もあります。
「会社の目をついつい気にしてしまう自分」を捨てると、残業を一切やめて、定時以降の生活をもっと楽しむ余裕ができるかもしれません。
「テレビを見て余暇を楽しむ時間」を捨ててみれば、その時間で自分にできる身の丈のあった副業を探せるかもしれません。
何か新しいことを勉強してみるのもよいでしょう >>社会人におすすめ勉強ジャンルは?
半年も続けていると、今までは違う「ちょっとだけ面白い日々」が訪れるかもしれませんよ。
まとめ
以上、毎日がつまらないと感じる40代男性は、「何か1つ捨ててみればよい」という話でした。
- 中年男性の72%が毎日がつまらないと感じていて、その半分が仕事を原因と答えている。
- 仕事がつまらない原因は、そもそもがクソ仕事だから。モノやサービスが過剰になると、仕事をする意味合いが薄い似たような仕事ばかりが蔓延するようになる。
- 人生の終盤で最も後悔することが「チャレンジしなかったこと」。40代になると誰しもが若いときにやらなかったことを後悔するが、70代80代になるとそれがもっと顕著になる。
- 新しいことを取り組むには、今持っているものを捨ててみることが大事。手軽に捨てられるのの代表例は、肩書きのようなもの。実際に広い世界で見れば肩書きなんてちっぽけなものだから。
- 何かを捨てたら何かを小さなリスクで取りれてみる。その積み重ねが毎日を楽しくするための第一歩になる。
記事の途中で、紹介した「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」は、こちらです。