事業資金を調達したいけど、なかなかうまくいかない。。。
新規に事業を始めるにあたって必要となる資金ですが、開業時期の資金集めは誰しも苦労するものです。
最近では、日本政策金融公庫の創業融資のように、開業資金を無担保・無保証で貸し付けてくれる制度がありますが、一般の金融機関だと実績がない中でお金を借りるのは至難の技です。
そうなると、投資家を見つけてお金を調達したいところですが、地道に活動しているだけど投資家を見つけるのもまた難しい話です。
そんなときに役立つのが、起業家と投資家をマッチングするためのプラットフォームです。
この記事では、20,000人以上の起業家と、4,000人以上の投資家が登録しているマッチングプラットフォーム「 Founder(ファウンダー)」について紹介します。
私自身も、さまざまな手段で事業資金を調達した経験があるので、その経験に基づいた視点も盛り込んで解説していきます。
Founderとは・サービス内容
Founderとは、起業家と投資家をマッチングするためのプラットフォームで、2017年に設立されたファウンダー株式会社が運営しています。
「事業に投資をしてくれる投資家がいない」と悩む起業家と、「エンジェル投資をしたいけど有望な起業家と出会う機会がない」と思っている投資家の双方の要望を満たすためのプラットフォームです。
月間のページビューは約500,000もあるそうです。
事業案件の登録して、投資家からメッセージを受け取るまでは無料ですが、起業家から投資家にメッセージを送りたい場合は有料プランにする必要があります。
有料プランは3ヶ月プランだと、7,260円/月で利用できます。
まずは無料プランで様子を見て、本格的に投資家との交流を始めるときに有料プランに移行するのがよいでしょう。
Founderのメリット・デメリット
ここからは、Founderのメリットとデメリットについて解説していきます。
Founderのメリット
起業家と投資家のマッチングプラットフォーム全体に言えることですが、投資家を探す時間を省いて、自分の事業を立ち上げて、育てるのに集中できることが最大のメリットです。
その中で、特にFounderのメリットをあげると、大きく2つです。
- 会員登録、投資家募集までは無料でできる
- 投資家、起業家の双方からコンタクトをとれる
会員登録、案件公開までは無料でできる
投資家を探すのにいきなり課金するとなるとハードルが高くなりますが、投資を募るための事業案件の公開と投資家からのメッセージ受信までは無料でできるので、実際の投資家の反応を見てからメッセージを送るための有料課金をするかどうかを決めることができます。
投資家、起業家の双方からコンタクトをとれる
1点目のメリットとも関係しますが、起業家から投資家へのコンタクトしかとれないと、無料段階で事業案件の反応を見ることができません。
しかし、投資家からも連絡が可能な形になることで、魅力的な事業であれば、自分から投資家に売り込まなくても、投資家からの連絡を待つこともできるのです。
Founderのデメリット
Founderのデメリットは、以下の2つです。
- 登録をしてしばらくの間、毎日メールが届く
- 一度課金すると自動更新される
登録をしてしばらくの間、毎日メールが届く
会員登録すると、しばらくの間メールが毎日来ます。
サービスの使い方や、投資家に対する情報開示のアドバイスがメインではありますが、少し催促というか急かすような表現も見られるので、毎日来ると少し読むのが面倒になります。
一度課金すると自動更新される
Founderの有料プランには、1ヶ月プランと3ヶ月プランがありますが、いずれも自動更新されてクレジットカードに請求が来てしまうので、注意しましょう。
自動更新の停止や退会は、すべて「お問い合わせフォーム」から受け付けているので、そちらに連絡するようにしましょう。
▼公式サイト▼
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Founderの評判・口コミ【怪しいのか?】
ネット上のFouderに関する評判・口コミです。
ファウンダーとか少額案件見つけやすいですよね、、どういう基準かはわかりませんが登録してからある程度経過するとクローズドの大型案件も個別にファウンダーのサイトから直接案内来たりします(^^)
コロナが少し落ち着きましたらぜひぜひ♪https://t.co/axEbNuz39w— JAMMY (@jammy_bot) December 20, 2020
【起業を考えている方におすすめ情報】
Founderは投資家の数が多いので、起業を考えているならおすすめかと。https://t.co/Vc8dcUj1Ut
起業プランも掲載されているので、参考になることが多い。
※【独立】【脱サラ】【起業】を考えている方におすすめのサイトです。— 木村 圭|ミライマクリエイター (@kimuniunchi) June 10, 2019
あくまでFounderは、マッチングプラットフォームで、起業家と投資家を繋げるところまでが役割です。
実際に、サービス範囲を超える投資家とのコンタクトは、Founderの外でやるように規約にも書かれています。
Founderは、株式等の取得勧誘または売付け勧誘等の取扱いを行うものではありません。ユーザー間のコンタクトの結果、登録情報の記載内容を超える情報交換が必要となった場合には、ユーザーは、Founder外において当該情報交換を行うものとし、Founderを利用した情報交換は行わないものとします。
Founder(ファウンダー)の利用規約より抜粋
つまり、怪しいか怪しくないかは、コンタクトしてくる投資家次第ということです。
投資家はピンからキリまで、さまざまな人がいるので、起業家自らが投資家を見極めていく必要があります。(このあたりの詳細は、後半に書きます)
このことは、Founderに限らず、どのようなマッチングプラットフォームを使っても言えることです。
Founderの登録方法【5分で完了】
Founder(ファウンダー)のリンクからトップページに入り、会員登録ボタンを押すと、このようなポップアップが出てきます。
メールアドレスを入力してボタンを押すと、以下の画面になります。
入力したメールアドレス宛に以下のようなメッセージが来るので、リンクを押すと本登録を開始できます。
本登録では、性別、法人・個人の種別、創業時期、都道府県、自己資金、平均月商、ニックネーム(公開情報)、名前(非公開)、会社名(非公開)、パスワードなどを入れます。
すべて入力できると、本登録完了です。
登録すると、ログイン後の画面の上に以下のようなメニューが表示されます。
投資家を募集するには、最低限「事業投稿して投資家を募集する」と「本人確認」を完了させましょう。(本人確認は必須ではないですが、相手からの信頼を得るには必須項目だと言えるでしょう)
まず、「事業投稿して投資家を募集する」を押すと以下のようなメニューが表示されます。
入力する項目は、案件名、希望調達金額、業種カテゴリ(選択式)、事業内容、投資の内訳、予想収益、投資家への還元方法、起業家自己PRです。
事業計画を公開した時点では、登録したニックネームが公開されるだけで、氏名や会社名は開示されません。
入力した情報は、後から自由に追記・編集できます。
「本人確認」は、個人だと運転免許証や住民票など、法人だと履歴事項全部証明書が必要になります。
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マッチングプラットフォームを利用する際の注意点【経験者談】
ここからは、マッチングプラットフォームを利用するにあたっての注意点(心構え)を解説していきます。
過度な期待をしない
私は、複数のマッチングプラットフォームや紹介事業者を通じて、投資家と会ってきました。
個人、法人合わせて、50は超えています。
その中で、実際の投資に結びついたのは、1社、1個人だけです。
これでも割合は高い方だと思っていて、実際は100人に会って1人というレベルではないでしょうか。(Amazonは最初の投資まで投資家に60回会い、Googleは最初の投資を得るまでに350回断られたそうです)
この後にも書きますが、投資はお互いをよく理解した上で進めるべきことなので、そう簡単に決めるべきものでもありません。
したがって、せっかく課金しても投資に結びつかないということも珍しくありません。
課金したからといって、過度な期待を寄せずに、月額7,260円でよい投資家に1人巡り会えたらラッキー、それ以外の投資家は自分のプランを磨くための実験台くらいの気持ちで使ったほうがよいでしょう。
関連記事:【リーンキャンバスとは?】創業時に役立つフレームワーク
相手の素性をよく確認する
投資家に株式を持ってもらう場合には、投資家の素性をよく確認しましょう。
たとえば、万が一、反社勢力に属する人が投資家として株式を持ってしまうことになると、将来的に上場企業を始めとした大手企業との取引ができなくなってしまいます。
また、反社ではなくても、過去に怪しげビジネスをやっていた人や、警察沙汰になった経験のある人なども避ける方がよいでしょう。
まずは、ネット検索やSNSで、その人の名前を入れて怪しい点がないか検索してみましょう。
それでも、どうしても心配な場合は興信所などに依頼をして、素性を確かめておくと安心できるかもしれません。
いずれにせよ、起業家になると自分自身で付き合う相手のリスクを吟味する力が必要になってきます。
株式を必要以上に渡さない
株式を必要以上に渡さないことにも注意が必要です。
基本的には創業した人(またはチーム)が50%を超える株式を持っておいた方が、安定した経営ができますが、50%以下だからといってむやみに譲渡しないようにする必要があります。
たとえば、起業家の無知につけこんで、500万円くらいの投資で、20%や30%もの持ち分として要求してくる投資家もいますが、こうした投資家には要注意です。
事業内容、成長戦略、投資家との関係性によって、最適な比率は変わってきますが、事業ステージごとに一般的な相場があるので、よく調べるようにしましょう。
たとえば、将来の成長を目指す創業時点のスタートアップ企業だと、500万円の投資に対して5%前後の持ち分を渡すのが相場です。
長期的に付き合える人かよく考える
投資家と長期的な関係を築いていけるかも大事なポイントです。
先ほども書いたように、一度渡した株式を後になってから取り戻すのは、大変な困難が伴います。
たとえば、投資時点では500万円で渡した株式を事業成長後に買い戻そうとすると、1億円、2億円といったお金が必要になることもあります。
投資をする時点では、将来の成長など考えられないかもしれませんし、「あげたお金だと思っているよ」という気前のよさそうなことを言う投資家もいます。
しかし、事業が成長してくるにつれて、投資時点とは考え方が変わり、さまざまな欲望が生まれてくるのが人間です。
そのときの調子のよい言葉に騙されずに、普段の素行を注意深く観察した上で、長期的な関係を築ける人に投資をしてもらうようにしましょう。
その他の資金調達手段
近年、起業家の資金調達の手段は多様化しています。
政府が運営しているものだと日本政策金融公庫からの借り入れです。
日本政策金融公庫には、開業資金を無担保・無保証で貸し付けてくれる制度があります。
私の経験では、申し込みから借り入れ実行まで1ヶ月で完了できました。
関連記事:日本政策金融公庫の創業融資・審査プロセス・審査期間
Founder以外のマッチングプラットフォームだと、(M&AやIPOを目指す会社限定ですが)Startup List(スタートアップリスト)、ANGEL PORT(エンジェルポート)などのマッチングプラットフォームがあります。
マッチングサービス以外だと、クラウドファンディングが有力、そのクラウドファンディングの中にも購入型、寄付型、株式投資型などがあります。
Founderのようなマッチングプラットフォームの利用は、あくまでこれら手段の1つと考えて活用するのがよいでしょう。
まとめ
以上、起業家と投資家のマッチングプラットフォーム「Founder」のまとめでした。
- Founderは、20,000人以上の起業家と、4,000人以上の投資家によって利用されている起業家と投資家のマッチングプラットフォーム。
- メリットは、投資募集案件を登録して投資家からのメッセージを受け取るまでは無料でできること。自分の事業に自信がない場合は、投資家の反応を見てから有料プランに進める。
- デメリットは、退会の申し込みをしないと有料プランが課金されてしまうこと。利用意思がない場合は、お問い合わせフォームから明確に意思を示す必要がある。
- Founderは起業家と投資家のマッチングまで役割で、その後の詳細の話に関しては起業家が投資家と直接交渉していく必要がある。
- 投資を受ける場合は、相手の素性をよく確認すること、株式を必要以上に渡さないこと、長期的に付き合える人かよく考えることが大事。
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