Webデザインの主な仕事内容は、顧客から依頼されたWebサイトのデザインを制作することです。
Webデザインの仕事をするには、顧客が思い描いているWebサイトを具体化して、全体の構成を考えながらWebサイトに実装するスキルが必要になってきます。
Webデザインをする上で、最低限必要となるスキルは以下3つです。
- デザインの基礎
- HTMLとCSS
- IllustratorとPhotoshop
この記事では、Webデザインの仕事内容や、働き方について詳細を解説していきます。
Webデザインでやる主な仕事
Webデザインでやる主な仕事は、以下の4つです。
- Webサイトの目的・ゴールを設定する
- Webサイトの構成・レイアウトを決める
- Webサイトのデザインを作る
- コーディングをする
それぞれ詳細を見ていきましょう。
Webサイトの目的・ゴールを設定する
Webデザインをするにあたって重要となるのが、Webサイトの目的・ゴールです。
目的・ゴールとは、クライアントがWebサイトを通じて何を実現したいのかを言語化したものです。
たとえば、「クライアントの商品の魅力を伝えて、より売れるようにしたい」「資料のダウンロード数を増やしたい」など、クライアントごとにさまざまな目的があります。
目的やゴールがはっきりしないままWebサイトのデザインをすると、後になってから「思っていたのと違う」となり、大きな手戻りが起きてしまうので、クライアントと目的・ゴールを共有することはとても大事なプロセスです。
この段階では、クライアントと円滑にコミュニケーションをするスキルや、クライアントが上手に言葉にできないことを言語化してサポートするスキルなどが求められます。
Webサイトの構成・レイアウトを決める
Webサイトの目的・ゴールが決まったら、Webサイトの構成・レイアウトを決めます。
- サイト全体をどのような色味にするのか
- どのような導線でユーザーに行動を促すのか
- 図やボタンをどのように配置するのか
レイアウト作成の段階で、このようなことを決めていきます。
この段階では、配置や配色に関する知識が不可欠になってきます。
Webサイトのデザインを作る
Webサイトの構成・レイアウトが決まったら、デザインを実際に作成していきます。
全体レイアウトで決めた方針にしたがって、たとえば、以下のようなより細かいデザインを考えます。
- 個々の要素や装飾をどうするか
- アイコンやロゴにどのようなものを使うか
- どのような文言をどこに入れるか
レイアウト段階で作ったラフなスケッチをベースに、上記のことを盛り込んで、実際のWebサイトに近いイメージを作り上げていくフェーズです。
この段階では、イラストや写真の作成・加工ができるIllustratorとPhotoshopなどのソフトウェアの操作スキルが必要になってきます。
コーディングをする
Webデザインの詳細が決まったら、具体的にコーディングをします。
コーディングとは、Webサイトを構成する言語であるHTML、CSSなどを使用して、決めたデザインをWebサイト上で表現できるようにすることです。
HTMLは文章や画像といった要素を表示するための言語で、CSSはWebサイトの基本的な配置をフォント、文字サイズ、色などを指定するための言語です。
そのほかにも、動的な動きを表現するJavascriptなどがあります。
この段階になると、デザインどおりに厳密に表現するための細かい調整が多くなってくるので、パソコンに向き合いながら仕事をすることがほとんどです。
また、クライアントから「イメージどおりに動いていないので修正してほしい」とか「ここの余白をもう少し詰めてほしい」といった、かなり具体的で細かい要望が出てくるフェーズでもあります。
Webデザイナーの働き方
Webデザイナーの働き方は、ライフスタイルにあわせてさまざまです。
一般的には、以下3つの働き方があります。
- 会社に籍をおいて本業として働く
- 本業の会社とは別に副業として働く
- フリーランスとして働く
それぞれ詳細を見ていきましょう。
会社に籍をおいて本業として働く
最も一般的なのが、会社に籍をおいて、Webデザインを本業として働く方法です。
Webデザインをやれる会社としては、Web制作会社、一般企業のデザイン部門、デザイン事務所などがあります。
会社員の場合、安定して収入を得られるメリットがあります。
一方で、昨今はリモートワークによって働く場所に自由が効く会社は少ないものの、働く時間を自由に調整できないデメリットがあります。
本業の会社とは別に副業として働く
Webデザインの場合、副業で仕事をする人も多数います。
よくあるのが、本業でデザイン関連の仕事をやって、空いた時間に副業で取り組むケースです。
完全独学で勉強した知識を使って、コネやクラウドソーシングなどで仕事を受注している人もいます。
副業のよいところは、安定収入の本業にプラスアルファで収入を得られるところですが、一方で長時間の労働になってしまうデメリットがあります。
フリーランスとして働く
ある程度のスキルと顧客マネジメント能力を持った人だと、フリーランスで活動する人も少なくありません。
主婦業をやりながらフリーランスとしてWebデザインをやる人や、国内外を旅しながらフリーランスをやる人など、さまざまです。
フリーランスの最大のメリットは、自分で完全に時間をコントロールできて、やり方によっては収入を大きく稼げるところです。
一方で、急に仕事がなくなったり、会社員や副業以上に長時間労働になるリスクもあります。
Webデザイン業務は何が大変?
Webデザインには、最終イメージの言語化が難しく、クライアントとの間で齟齬が起きやすいことから、以下のような苦労が絶えません。
- クライアントからの修正依頼が多い(または急に方針転換される)
- 追加の要望が多い(なのに、対価をもらえない)
- 納期ぎりぎりで要望が出てきて、長時間労働になる
- 体調不良でも納期に間に合わせるために無理する必要がある
- 複数の案件を抱えて、納期管理が大変になる
- 自分の好みと違ってもクライアントに合わせる必要がある
ほとんどの大変さが、クライアントとの認識違いや、コミュニケーションの齟齬によって起きます。
そのため、Webデザインの仕事をスムーズに進める上では、デザインのスキルとは別に、顧客をマネジメントできるスキルも必要となってくるのです。
Webデザインに向いている人
Webデザインに向いている人は、以下のような人です。
- ユーザーの行動心理を考えるのが好きな人
- 配色やレイアウトなどのデザインを考えるのが好きな人
- 長時間パソコンに向き合うことが苦手でない人
- 顧客からの要望変更に柔軟に対応できる人
Webデザインの勉強方法
Webデザインの勉強方法には、「独学」と「スクールでの学習」の2つがあります。
独学で勉強する場合
独学でWebデザインを勉強する方法は、3つあります。
- 自分でWebサイトを運営する
- 本で勉強する
- 講座で勉強する
もっと詳しく>>Webデザインを独学で勉強する方法
スクールで勉強する場合
受講期間は1ヶ月~6ヶ月くらい、受講料は15~50万円くらいが相場です。
主に以下のようなWebデザインスクールがあります。
Webデザインの仕事をするには?
Webデザインの仕事を始める方法として、以下3つがあります。
- Webデザイン職を募集している会社に転職する
- 本業とは別に副業で始める
- フリーランスとして仕事を獲得する
Webマーケティング会社に転職する
Webマーケティングの仕事を始めるための王道は、Webマーケティングの会社に転職することです。
人手不足から未経験でもよいので採用したいという会社もあるので、そうした会社に入るのは1つの方法です。
Webマーケティング系の案件が豊富な転職エージェントとして、以下の2つがあります。
リクルートエージェント | 転職エージェントの最大手です。今すぐに転職しない情報収集目的で登録する人も多くいます。 |
マスメディアン | クリエイティブ・マーケティング関連の専門誌を発行し60年以上の歴史を持つ「宣伝会議」のグループ会社です。広告・Web・マスコミ職種を専門に転職・就職を支援しています。 |
いきなり転職するのはハードルが高いと思うなら、転職支援の強いWebマーケティングスクールで勉強してから転職する方法もあります。
本業とは別に副業で始める
まずは副業から小さく始めてみるのもよいでしょう。
自分でブログなどを運営して独学で学んでから、副業を始めるパターンがよくあります。
フリーランスとして仕事を獲得する
ある程度のスキルが身につけば、フリーランスとして仕事を獲得することも可能です。
Webデザインの領域だけにとどまらず、Webマーケティングもできるようになると、さらに大きな価値を提供できるようになり、収入を上げることにつながるでしょう。