中国でもLine、Google、Facebookを使う方法として、「VPNサービスの利用」「レンタルWi-Fiの利用」「香港SIMカードの利用」「ahamoでのローミングの利用」などが挙げられます。
これらの方法を使えば、ネット検閲が厳しい中国では使えないアプリでも利用できるようになります。
ネット検閲により中国では使えない主なサービス
- Line
- X(Twitter)
- Google (Gmail、検索エンジン、Google Driveを含むGoogleのサービス全般NGです)
- YAHOO検索
- Amazon Japan(接続できることもありますが、接続が不安定です)
- Dropbox
- YouTube
- その他の動画サービス(Netflix、Hulu、U-NEXT、FODなど)
- ChatGPT
関連記事:中国で使えるアプリと使えないアプリ一覧
しかし中国からでも、Line、Google、Facebookなどにアクセスできる方法は複数あります。
この記事では、中国からこれらのサービスにアクセスするための4つの方法について解説していきます。
方法 | 滞在頻度 | 滞在期間 | 料金 | こんな人におすすめ |
VPNサービス | 駐在、高頻度 | 長期 | 400~1000円/月(13~33円/日) | 駐在員、長期出張者 |
レンタルWi-Fiルーター(イモトのWi-Fi) | 1-4回/年 | 2-4日/回 | 1,480~1,780円/日 | 頻度の少ない出張者 |
香港SIMカード | 5-6回/年 | 5日以上/回 | 1,500円/週+端末料金 | 頻度の多い出張者 |
ahamo![]() | 頻繁 | 15日以内 | ゼロ(日本の格安携帯料金そのまま) | 日本の携帯をそのまま使いたい人 |
関連記事:中国出張で必須の持ち物・サービス【60回以上の出張経験からのおすすめ】
なぜ中国ではLine・Google・Facebookなどが使えない?
中国で国外のSNSが使えない理由は、中国政府がアクセスを遮断しているからです。
遮断している理由は、以下2つと考えられています。
中国政府が国外のSNSを遮断する理由
- 国内のIT企業を保護するため
- SNS内の言論を統制するため(国外SNSだと中国政府がコントロールできない)
実際に中国からGoogleにアクセスすると、以下のように「このサイトにアクセスできません」と表示されます。

検証では、以下のとおり「浙江省の寧波市」と「上海市」からアクセスしたほか、「江西省の南昌市」や「江蘇省の蘇州市」からもアクセスしてみました。
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中国利用可能な代替アプリは?
中国では国内企業がLineやGoogleに変わるサービスが多数リリースされています。
日本で主流のサービスに対して、中国人が主に使っているサービスは以下のとおりです。
日本では? | 中国では? |
Line | |
Google検索 | Baidu検索 |
G Mail | 163.com等のフリーメール |
Google Map | Baidu Map |
Google Meet | VooVやDingTalk |
YouTube | Youku |
X(Twitter) |
WeChatは中国とビジネスをする日本人にも相当普及しており、Lineと同じようにメッセージ送信・音声通話、ビデオ通話などができます。

ただ日本人にとっては、これらの中国系アプリを利用するのはハードルも高いですし、何より日本にいる人との連絡が困難になります。
そこで、駐在員・長期滞在者向けの解決策と、短期滞在者向けの解決策を紹介していきます。
駐在員・長期滞在者におすすめ【VPN】
駐在員や1ヶ月以上の長期に渡って滞在する人におすすめしたいのは、VPNです。
VPNとはVirtual Private Networkの略で、インターネット上の仮想の専用線のことです。
VPNサービスを使うと、専用サーバーを経由してインターネットにアクセスできるようになり、中国の検閲を回避してLine、Gmail、X(Twitter)等にアクセスできます。
VPNには無料のものもありますが、安全性や安定性を考えると有料VPNをおすすめします。
中国はVPNサービス自体も検閲の対象にしているので、昨日まで使えていたVPNサービスが今日になって突然使えなくなることもあるからです。
有料のVPNサービスは、この検閲対策もしっかりしています。
- 接続拠点が複数の国に分散しているので、どれかがダメになっても全部ダメになることがない。
- 検閲状況に応じて、新しい拠点にサーバーを作って、利用者が全く接続できない状況を回避している。
また有料VPNなら、ホテルやカフェのWi-Fiから容量制限なしで日本のサービスを使えるので、駐在者に限らず頻繁に出張する人にもおすすめです。
中国で使えるおすすめのVPNサービス
12vpn:中国での圧倒的な安定感(当サイト限定割引クーポンあり)
ExpressVPN:通信速度が魅力の世界最大手(当サイトのリンクから契約すると1年プランが+3ヶ月無料に)
MillenVPN:価格と安定性で評価急上昇中の日本製
関連記事:【比較】中国で使える【おすすめVPN】価格は?使い勝手は?
12vpn:中国での圧倒的な安定感に定評のあるVPN

本社 | オランダ |
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価格 | 1ヶ月プラン:2,199円/月 半年プラン:1,429円/月 1年プラン:989円/月 ※当サイト限定のクーポンで30%引き |
無料お試し・返金保証期間 | 14日間 |
サーバー台数 | 非公開 |
サーバー設置国 | 31カ国 |
日本語対応 | なし 英語のみ |
同時接続台数 | 6台(同じサーバーへの同時接続は不可) |
当サイトのおすすめは、中国での速度、安定感、サポート対応など、すべておいて高いレベルを誇る12vpnです。(現在は12vpxという名前になっています)
メリット | デメリット |
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中国でvpnサービスを使うときに、重要となるのが中国当局の規制に対する素早い対応です。
中国滞在者がVPNなしでもログインできる専用URLを設けていることからも、中国への対応の素晴らしさがわかります。(多くのVPNサービスは、中国以外からだと公式ページにアクセスできません)
当サイトでは12vpnを10年以上使っていますが、中国からの接続に問題が起こると、以下の対応をしてくれます。
- 対処法を示したメールが来る
- サーバーの場所を変えて、良好な接続環境を維持する
- ログインURL窓口を変えて、中国からでもサイトにログインできるようにしてくれる
問い合わせに対するレスポンスも素晴らしく、たいてい1営業日中に何らかの返信を受け取れます。
そして、同時接続台数が6台もあるので、家族とも共有できるのもGOODです。
唯一のデメリットは、設定もサポートも英語しか対応できないことです。
ただし、使われるのはシンプルな英語だけなので、Google Chromeの翻訳機能や、機械翻訳DeepLなどを駆使すれば、このデメリットは十分にカバーできるでしょう。
12vpnはこんな人におすすめ
- 中国利用での安定感を求めている人
- 複数の端末でVPNを使いたい人
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12vpnの詳細は、以下の記事をご覧ください。(30%割引クーポンの使い方の他、申し込み方法や使い方を日本語で解説しています)

ExpressVPN:通信速度とアプリの操作性が魅力の世界最大手VPN

本社 | 英領バージン諸島 |
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価格 | 1ヶ月プラン:1,425円/月 半年プラン:1,099円/月 1年プラン:734円/月 |
無料お試し・返金保証期間 | 30日間 |
サーバー台数 | 3,000台 |
サーバー設置国 | 94カ国 |
日本語対応 | アプリなどは日本語、サポートは英語 |
同時接続台数 | 8台 |
速度と安定感に優れたVPNサービスです。
メリット | デメリット |
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ExpressVPNも中国で使えて、純粋な通信速度で見ると12vpnよりも優れたVPNサービスです。
接続のための初期設定もアプリのダウンロード1つで簡単にできるので、登録してからすぐに使えるという点でも12vpnよりは優れているでしょう。
ただし、中国での利用においては、ときどき接続が安定しないこともあります。
ネット上の口コミでも、「中国で接続できなくなった」、「中国からそもそもログインできない」という問題がたびたび指摘されています。(一方で、必ず復帰を遂げています)
VPNのスペックとしては申し分ありませんが、中国向けの規制対応のすばやさという点を考慮して、12vpnの次ぐおすすめと位置づけています。
ExpressVPNは、こんな人におすすめ
- 通信速度と安定感を求めている人
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MillenVPN:価格と安定性で評価急上昇中の日本製VPN

本社 | 日本 |
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価格 | 1ヶ月プラン:1,496円/月 1年プラン:594円/月 2年プラン:396円/月 |
無料お試し・返金保証期間 | 30日間 |
サーバー台数 | 1,300台 |
サーバー設置国 | 50カ国 |
日本語対応 | ◎ |
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MillenVPNは、日本の企業が提供しているVPNサービスです。
日本企業のVPNサービスは多数ありますが、唯一ノーログポリシーを掲げていて、サーバー設置国、サーバー数ともに日本のVPNの中ではトップクラスです。
日本人向けのサービスなので、日本人がよく使うサイトへの接続テストもしっかりしています。
もちろん、契約・規約、操作マニュアルやサポートなど、すべて日本語での対応となっています。
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中国からの接続は、「OpenConnect」での接続が推奨されています。
初期設定がやや面倒で、接続のたびにパスワード入力を必要としますが、接続が安定していることは大きなメリットです。
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短期滞在者におすすめ【3つの方法】
一時的な出張など、最大10日間程度の短期で中国に行く人には、以下3つの方法がおすすめです。
- ポケットWi-FiとVPNをレンタルする
- 香港SIMカードを使う
- 携帯のローミングを使う
それぞれ詳細を解説していきます。
ポケットWi-FiとVPNをレンタルする
通信会社でVPNサービスのついているポケットWi-Fiを借りることができます。
代表的なのは、イモトのWi-Fiです。

最もよく使われているのが、出発当日の空港で手軽に受け取りできるイモトのWi-Fiです。
中国はLINE使えないけどイモトのWi-Fiあれば使えるよ
— 眠れぬ森の妖精 (@Sr1_Lanka) November 25, 2019
イモトのWi-Fiには、日本のサービスを中国で使うための特別回線プランがあり、容量が500MB/日で1,480円/日、容量が1GB/日だと1,780円/日で借りることができます。
中国出張のたびに50回以上使ってきましたが、通信会社の回線は安定していてストレス無くLineやGmailを使うことができます。
香港SIMカードを使う
出張頻度の多い人には、香港SIMカードの利用もおすすめです。
香港は中国本土の検閲対象から外れているので、香港の通信会社を経由することで国外のサービスにアクセスできるようになります。
香港SIMカードをSIMフリーの携帯電話かWi-Fiルーターに差し込むだけでOKなので、とても簡単です。

たとえば通信容量が12GBあるタイプなら、滞在期間が多少長くなっても安心です。
また万が一通信容量が12GBを超えても、通信速度128kbpsで継続して使うことはできるので、テキストメッセージの送受信などができるのは安心です。
携帯のローミング機能を使う
ツールを揃えるのが面倒な方には、携帯のローミング機能をおすすめします。
ローミング機能を使うと日本の通信会社を経由するので、日本で利用できるLineやGmailなどのサービスを中国でも利用できるからです。
au、ドコモ、ソフトバンクともに定額パケット放題で海外ローミングできるサービスはありますが、価格の高さがデメリットにはなります。
- au:980円/日 (世界データ定額・事前予約なしの場合) au公式ページ
- ドコモ:980円/日 (24時間プランの場合) ドコモ公式ページ
- ソフトバンク:1,980円/日(10MBまで) ソフトバク公式ページ
※2023年1月時点
そこでおすすめしたいのが、通常プラン・追加料金なしで海外でもそのまま利用できるNTTドコモの格安サービスahamo(アハモ)です。
ahamoは月々の利用料2,700円(税抜)。
ahamoの基本プランでは、5分間までの通話は何回でも無料、データ容量は20GBまで使えますが、この20GBまでのデータ容量が海外のローミングにも追加料金なしで適用されるのです。

出典:ahamoの公式ページ
実際に中国の各都市でahamoのローミング機能を数日間利用しましたが、快適なネット環境の中で過ごせました。
中国によく出張するビジネスパーソンにとっては、格安プランで携帯料金を節約できて、かつ海外でも追加料金なしで使えるahamoに乗り換えてしまえば、一石二鳥ということになります。
「ちょうど携帯を買い換える予定だった」
「今使っているキャリアの契約期間が切れるところだった」
このような人には、Wi-FiルーターやSIMカードも必要なくなるahamoがおすすめです。
ドコモユーザーなら、身分証明書とクレジットカードがあれば、今すぐahamoに切り替えられます。
他社から乗り換える場合は、dアカウントとMNP予約番号を取得する必要があるものの、MNP予約番号はお使いのキャリアのショップで簡単に取得できます。
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まとめ
中国でLine、Google、Facebookなどを使う方法でした。
おすすめの方法は、以下4つです。
方法 | 滞在頻度 | 滞在期間 | 料金 | こんな人におすすめ |
VPNサービス | 駐在、高頻度 | 長期 | 400~1000円/月(13~33円/日) | 駐在員、長期出張者 |
レンタルWi-Fiルーター(イモトのWi-Fi) | 1-4回/年 | 2-4日/回 | 1,480~1,780円/日 | 頻度の少ない出張者 |
香港SIMカード | 5-6回/年 | 5日以上/回 | 1,500円/週+端末料金 | 頻度の多い出張者 |
ahamo![]() | 頻繁 | 15日以内 | ゼロ(日本の格安携帯料金そのまま) | 日本の携帯をそのまま使いたい人 |
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