中国ではキャッシュレス・スマホ決済が全土に浸透しており、チェーン店に限らず、路面の屋台でも普通にスマホ決済を使うことができます。(むしろ現金を出すと嫌がられます。)
そうした環境下で、2019年11月からアリペイが始めたのが、Alipay Tourpass(アリペイ・ツアーパス)です。
キャッシュレスが浸透する中国、
昨日中国人の友人に建て替えてもらったお金を現金で払ったら、「2年ぶりに財布の現金が増えた」と昨年から外国人でもAlipay Tourpassでスマホ決済できるようになり僕自身もほぼ現金を消費していない
海外出張で定番の通貨両替も近い将来無くなるのだろうな
— セーシン (@n_spirit2004) January 12, 2020
Alipay Tourpassを使うと、外国のクレジットカードからアリペイに現金をチャージすることができ、外国人でも中国でアリペイによるQRコード決済ができるようになるのです。
実際に私も登録して使ってみましたが、ツイッターに書いているとおり従来の現金のやりとりから開放されて、中国出張中の快適さが格段にアップしました。
この記事では、そのAlipay Tourpass(アリペイ・ツアーパス)の使い方を実体験を交えて解説していきます。
関連記事:中国出張で必須の持ち物・サービス【60回以上の出張経験からのおすすめ】
アリペイのダウンロードとユーザー登録
アリペイのダウンロード
まずストアからAlipay(アリペイ)をダウンロードします(iPhone版で解説していきます)。
Alipay – Simplify Your Life
Alipay (Hangzhou) Technology Co., Ltd.無料posted withアプリーチ
ダウンロードしたらアプリを開きます。
アリペイへの登録
アリペイを登録するには、電話番号を登録する必要があります。
まず最初の登録画面でサインアップボタンを押して、日本の携帯電話番号を登録します。
登録すると、テキストメッセージで4桁の認証コードが送られてくるので、そのコードを入力すれば認証完了です。
アリペイ・ツアーパスのセッティングとチャージ方法
次に現金をチャージします。
現金をチャージするときには、以下2つの情報が必要になります。
- パスポート情報(顔写真ページを撮影して送付・認証を受ける必要があります)
- クレジットカード情報(日本のクレジットカードでOKです)
アリペイ・ツアーパスのミニプログラムを立ち上げる
メイン画面の検索窓に「TourPass」と打ち込んで検索をします。
すると、アリペイ・ツアーパスのミニプログラムが出てくるので、それを選択します。
チャージ金額を選択して、必要情報を入力する
ツアーパスのメイン画面を開くと、現金チャージを選択する画面が出てきます。
ここでチャージしたい現金の額を選択します。(最小100元、最大2000元です)
チャージ金額を選択すると、個人情報の入力画面になります。
ここで、国籍、パスポート番号、パスポートに記載されている名前、誕生日を入力して、パスポートの顔写真ページをアップロードします。
さらに「Card Info」から、クレジットカード情報を入力します。
クレジットカードの認証が完了すると、このように現金のチャージができます。
アリペイ・ツアーパスの使い方
アリペイ・ツアーパスを実際に使うときの手順です。
支払い処理をする方法
アリペイを店で使う場合は、ホーム画面の上にある「Payボタン」を押します。
ボタンを押すと、以下のようにバーコードとQRコードが出てくるので、これを端末にかざすだけです。(店員に見せれば、どこにかざせばよいか指示してくれます)。
端末がなくQRコードだけが置いてある店の場合、「Scan」ボタンを押して、QRコードをスキャンして、支払金額を入力します。
このあたりは、すべて日本のPayPayなどのQRコード決済と同じやり方です。
スマホ決済が使えるようになると、以下写真のようなファーストフード店にある無人注文機も使えるようになるので、中国語で食事を注文する必要が無くなります。
なお、アリペイツアーパスは中国版UberであるDiDiの支払いにも使えます。
使用履歴を確認する方法
アリペイで使った支払金額は、「Transaction」から確認できます。
ホーム画面の、右下にある「Me」を押して、「Transaction」を選びます。
すると、このように使用履歴を確認することができます。
アリペイ・ツアーパスの注意点
アリペイ・ツアーパスには、いくつか注意点があります。
- チャージしたキャッシュの有効期限は90日間。(有効期限後の対処方法は後ほど書きます)
- 中国本土のアリペイ決済のみ使用可能。(中国本土以外では日本も含めて使えない)
- チャージしておける金額は2,000元まで。
- 90日間の有効期間内の総チャージ金額は5,000元まで。
- スマホがネットワークにつながっていないと使えない。
- 3%のサービス料がとられる。(2020年1月より適用)
過去のチャージ額は、Tour Passの残高確認画面で、「History」を選択すると確認することができます。
また、アリペイを使う際は、ネット環境が大事なので、スマホと一緒にWIFIルーターを常に持ち歩くなどの配慮をしておきましょう。
以下の記事に、中国渡航時におすすめしたい通信手段を書いていますので、あわせてご覧ください。
アリペイ・ツアーパスの有効期限が切れた場合の対処方法
アリペイ・ツアーパスは3ヶ月経つと有効期限切れとなります。
有効期限が切れると、次のような画面表示になります。
有効期限が切れたでチャージされていたお金はカード会社を通じて返金されます。
再度、アカウントを有効化したい場合は、右にある「Check Reasons」を押してみます。
そうすると、以下左のような画面になるので、ここで「Re-Activate」、「Confirm」の順にボタンを押していくと、一番右のように有効化に成功します。
書かれている内容は、以下のとおりです。
- アカウントの有効期限が切れたが、再度有効化することができ、有効化すると再度現金をチャージして使用可能になる。
- もし、返金を要求する場合はカード会社を通じて返金可能である。(ただし、サービス料は返金されない)
- 有効化をすると、90日間使用可能になる。
- チャージ金額の合計は再計算される。(つまり、これまでのチャージ金額の合計はゼロになるので、再び最大で5,000元までチャージできる)
- 有効化の後も、必要であれば返金手続きは可能である。
有効化が完了すると、ホーム画面が以下のようになり、新たな有効期限が表示されます。
アリペイ・ツアーパスに関するネット上の声
アリペイ・ツアーパスを実際に使った人たちの声です。
今回アリペイの海外観光客用サービスであるツアーパスを入れて行ったんですけど、本当に本当によかった。入れていってよかった。これから中国に行く人は皆入れた方がいいと言いたくなる。アリペイがあるおかげで現地の店員さんも皆にっこり。アリペイがなかったらまじで無理だった。
— くるくる (@caracolcaracole) December 15, 2019
アリペイのツアーパスで今のところ無敵。
— ふみてし (@fumiteshi) December 31, 2019
今のところ、好意的な声を多く見ます。
私も実際に使っていますが、今のところ不自由なく使えています。
DiDiを使うのに便利なWIFIルーター
中国でDiDi(滴滴出行)を使うには、スマホがネットワークにつながっている必要があります。
そこで、出張者におすすめしたいのが、WIFIルーターの活用です。
WIFIルーターを使えば、スマホをルーターに接続するだけで、スマホをネットに接続できるようになります。
たとえば、イモトのWIFIなら、日本の出発空港で手軽にWIFIルーターを受け取れる他、自宅への郵送も可能です。
中国の4G回線だと、1,280円/日からWIFIルーターをレンタル可能。
さらに+300円/日で、ネット検閲のある中国でLineやGmailを使える回線プランにアップグレードできます。
まとめ
以上が、Alipay Tourpass(アリペイ・ツアーパス)の使用方法でした。
- Alipay Tourpass(アリペイ・ツアーパス)を使うと、外国人には使いにくかった中国でのQRコード決済を使えるようになる。
- ダウンロードからセッティング、キャッシュのチャージはとても簡単。
- アプリのQRコード決済ができるようになると、中国滞在がとても快適になる(DiDiにも使用できる)。
- 1度にチャージしておける金額2,000元の上限と、90日間の総チャージ金額の上限5,000元に注意。
- 有効期限が切れると、それまでのチャージ金額は一旦返金される。その後、簡単操作で再度アカウントの有効化が可能である。(チャージ金額はゼロベースに戻るので、再度最大5,000元までチャージ可能になる)
- 使用する際にはネット環境につながるようにしておく必要がある。
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